【3歳次走】ペルーサは天皇賞・秋へ 10/12
毎日王冠5着のペルーサ(牡3=藤沢和)は天皇賞・秋へ。
【天皇賞・秋・一週前追い】ペルーサ好スタートで併入 10/21
天皇賞・秋1週前追い切り 美浦ではペルーサ(牡3=藤沢和)が北Cコースで追い切られた。ダービー、毎日王冠と2戦連続で出遅れたこともあり、パートナーのムーンレスナイト(6歳障害オープン)とともにゲートから発進。6F82秒5~1F13秒0で併入した。
藤沢和師は「ゲート内でガタガタしなかったし、きょうは一緒に出た」と練習の成果が出始めていることにひと安心といった様子。来週の最終追い切りには安藤勝が駆けつける予定。毎日王冠は5着に終わったが、師は「出遅れなければ、もっと際どかったはず」と巻き返しを期している。
【天皇賞・秋】ペルーサ「使った効果は大きい」 10/27
3歳の実力馬ペルーサは1番人気に推された毎日王冠(5着)は出遅れが響き、メンバー中No・1の上がり3F34秒3の剛脚も空転。だが、同じ3歳で96年バブルガムフェロー、02年シンボリクリスエスで制した藤沢和師は3度目の3歳馬Vに照準をピタリ。
師は「この中間はゲートはもちろん、調教も十分積んだ。使った効果は大きい。体の雰囲気が良くなったし、精神的に余裕が出てきたよ」と一変を見込んでいた。
【天皇賞・秋】ペルーサ65秒6楽々併入後に"秘策" 10/28
復権に懸けるトップトレーナーの執念だ。ペルーサには栗東から駆けつけた安藤勝が騎乗。実戦で2度騎乗した名手を呼び寄せただけでも気合は伝わるのに、さらなる"秘策"を用意していた。
朝一番の芝コースで僚馬レッドシューター(5歳準オープン)を追走。手綱を抑えたまま、5F65秒6と地味な時計で楽々と併入...まではよくある光景。問題はその後だ。馬道出口から引き揚げてくると、安藤勝を乗せたままゲートの方へ。報道陣もつられて大移動。衆人環視の下、馬は嫌がることもなくゲートに入り、中でじっと落ち着いて駐立。ゲートが開くとポンと出た。
藤沢和師は切り出した。「ここ2戦は出遅れでファンの方に迷惑をかけて...。普段のペルーサも知ってもらった方が安藤君も安心できると思い、来てもらった。ゲート練習?追い切り後、落ち着いていればやらなかったが、チャカついていたし、たくさんの人がいるのでこれはチャンスと。きょうはちゃんと駐立していたね」
さすがは通算1046勝の名伯楽。静かな場所で何度練習を積んでも効果は薄い。天皇賞当日は大観衆必至。報道陣が多数いる追い日こそ、テストには最適だった。昨年4月、ジャガーメイルの天皇賞・春1週前追い以来、1年6カ月ぶりに美浦を訪れた安藤勝は「イメージが変わった。競馬の時はテンションが上がるけど、普段はどっしりしておとなしくて、ずるい面がある。だから甘やかさず、厳しくあたった方がいいかも。自分の競馬ができれば、と思う」と確かな手応えをつかんだ。
3歳の天皇賞・秋優勝は96年バブルガムフェロー、02年シンボリクリスエス。いずれも藤沢和師の管理馬だ。「毎日王冠(5着)は外を回り、息遣いも良くなかったがあの着差。中間はゲートだけじゃなく、調教もみっちり積んだ。互角のスタートが切れれば...。先輩たちに負けない力は持っていると思う」。人事を尽くした指揮官は5度目の天皇賞・秋制覇を見据えている。
【天皇賞・秋】ペルーサ奇数7番も前向き 10/29
ペルーサは28日、北馬場での運動に加えてゲート練習を実施。枠順は4枠7番とゲート先入れの奇数枠となった。それでも津曲助手は「(後入れの)偶数に越したことはないが、十分に練習を積んでいる。むしろ奇数でゲート内で時間に余裕がある方がいいかもしれない」と話した。
【天皇賞・秋】藤沢和師が反省「もっと早い時期に...」 10/29
ターフライターの平松さとし氏がレースのキーマンに直撃する「キーマンの懐へ」。天皇賞・秋にペルーサを送り出す藤沢和雄調教師(59)に迫った。
――ペルーサの前走(毎日王冠5着)はダービー以来の競馬。プラス6キロの馬体(506キロ)でした。
藤沢和師 もともと大きな馬ですからね。休養前にはもっと大きな体で走ったこともある(500万1着時は510キロ)。太かったわけではありません。
――仕上がりは?
走れる体にありました。ただし初めての1800メートル戦だったこともあり、少々流れに戸惑った感じもありました。
――スタートで後手に回ったのも影響した。
そうですね。ダービーに続いてまた出遅れてしまいました。あれで外を回されたのが最後まで響いた感じでした。
――この中間はゲート練習や調教自体をゲートから出すことも。
はい。"こんなことならもっと早い時期に練習すればよかったかな?"と思うくらいすんなり出てくれています。
――水曜日の最終追い切りの後にもゲートに連れていった。
調教を終えて上がってきたら報道陣も多かったせいか少々ピリピリしていました。だからもう一度、ゲートへ連れていきました。
――追い切り自体は?
時計的には平凡(5F65秒台)だったけど動きは良かった。何よりも中間びっしり調教をこなせているのがいいでしょう。
――手綱を取った安藤勝騎手は何と言われていたのでしょうか?
"ちょっと渋いかな..."と言っていました。調教ではガツンと来るタイプではないので、そう感じるのも仕方ないでしょう。
――安藤勝騎手の印象だけを聞いているとあまり良くない感じに思えてしまいます。
父親のゼンノロブロイも調教では全く力まずに走るタイプでした。それでも競馬にいけばしっかりと走ってくれた。ペルーサも同じ。心配はしていません。
――叩かれての上積みもある。
もちろんです。どれだけ調教を積むよりも1度、競馬を使った方が断然、体は出来上がってくるもの。状態は確実にアップしています。
――距離が延びて2000メートルになるのもいい。
そうですね。1800メートルが駄目な馬だとは思わないけど、前走は初めての1800メートルでしたからね。それに対して2000メートルは3戦3勝と実績のある距離。条件は間違いなく前走より向くはずです。
――ただし相手はさらに強化されます。
でもこの馬だってダービーで2番人気に支持されるほど素質の高い馬。決して劣っているとは思いません。応援よろしくお願いします。
【天皇賞・秋】ペルーサいざ3歳Vの偉業へ 10/30
汚名返上なるか。ダービー、毎日王冠で出遅れに泣いたペルーサは、まず坂路2本で脚慣らし。1F14~15秒台のラップで軽快に駆け上がると、そのままコースへ移動して、連日のゲート練習。スムーズな発馬で馬場を流した。
葛西助手も「馬がだいぶゲートを分かってきた感じ」と明るい表情。「普段から立ち上がったりする面があったが、最近はそういう部分も見せなくなってきた」と入念なゲート練習の成果が表れている。
デビュー戦から青葉賞まで無傷の4連勝。ダービーでは2番人気に支持されたほどで、能力は折り紙付きだ。台風接近で道悪が予想されるが「パワーがあるタイプだし、みんな同じ条件だから」と意に介していない。「何とか巻き返したいね」とは陣営共通の思いだ。バブルガムフェローとシンボリクリスエス。厩舎の先輩馬が達成した3歳Vの偉業へ、準備は整った。
【天皇賞・秋】潜在能力キラリ!ペルーサ6年ぶりの3歳銀メダル 10/30
毎日王冠では"失態"を演じたペルーサが汚名返上の2着だ。行きっぷりは悪かったが、直線残り200メートルから剛脚を繰り出して猛追。やや重の馬場ながら、勝ったブエナビスタをコンマ5秒上回る上がり3F33秒6の末脚で、04年ダンスインザムード以来6年ぶりに3歳での"銀メダル"を獲得した。騎乗した安藤勝は「(上手な競馬ができない中で)あれだけの脚を使うのだから、能力は相当だよ」とペルーサの潜在能力に舌を巻いた。
【天皇賞・秋】ペルーサ2着 ゲートに課題残す... 10/31
2着に入った3歳ペルーサは、1番人気に支持された前走・毎日王冠5着の雪辱を果たしたが、課題のゲートはこの日も成功しなかった。
前走は大出遅れで最後方からのスタート。懸命な追い込みむなしく5着に終わり、同世代のアリゼオ、エイシンアポロンの後塵を拝した。苦手のゲート克服へ藤沢和師は最終追い切り後にゲート練習を敢行。迎えた本番も、ゲート内で沈むような姿勢になり伸びあがってスタートしたため再び出遅れ。健闘が光る一方で、課題も残る一戦だった。
【天皇賞・秋】安藤勝ペルーサ「もったいなかった」 10/31
ペルーサは2着で、2002年のシンボリクリスエス以来となる3歳馬の天皇賞・秋制覇に届かなかった。
ゲートから素早く出る特訓の成果を出せずに出遅れたが、最後の直線では力強く伸びてブエナビスタに2馬身差まで詰め寄った。安藤勝騎手は「ゲートに入るまでは素直だった。それにしてもすごいパワーを持っている。もったいなかった」と残念そうだった。
【天皇賞・秋】最速末脚及ばず...ペルーサ悔しい2着 11/1
ペルーサは、またも出遅れに泣いた。1馬身置かれて最後方からのレース。4角を迎えてもまだ17番手。万事休す。誰もがそう思った直線だったが、そこから猛烈な巻き返し。出走18頭中最速となる3F33秒6の末脚を繰り出し、前の15頭をまとめてかわしたが、ブエナビスタには2馬身届かなかった。
「練習ではじっとしているのにね。何が嫌でレースになると悪さをするんだろう。馬に聞いてみたい」。安藤勝は無念の表情で続けた。「具合が前走とは全然違っただけに、本当にもったいない。悔しいね」。直線の勢いはブエナビスタをも上回っていただけに、出遅れさえなければ...。それでも鞍上は、必死に走ったパートナーをかばった。
「まともに出ていたら位置取りも変わってくるし、あの脚が使えたかどうか。残念だけど、あれだけの競馬ができたのは大したもの。まだ3歳、もっともっと良くなるよ」
ダービー、毎日王冠に続く出遅れに、藤沢和師も「情けない」と苦笑い。「ゲートにも喜んでスイスイ入って行くように見えたし、大丈夫だと思っていたが...。最後は頑張っているし、相手も強かった。仕方ない。またゲート練習します」と前を向いた。今後については「馬の体調と相談して、ジャパンCに行くか、しばらく休ませるか、2~3日中に決めたい」と話した。ゲート克服とはならなかったが、G1級の能力は存分に見せつけたペルーサ。雪辱の舞台はいくらでもある。
ダメージなし!ペルーサJC出走へ前向き 11/2
天皇賞・秋2着のペルーサ(牡3=藤沢和)がジャパンC(28日、東京)出走に前向きの方針を1日、明かした。
藤沢和師は「オーナー(山本英俊氏)とも何もなければJCに行きましょう...と話した。レースのダメージはなかったようだし、勝った馬(ブエナビスタ)は強かったが、久しぶりにいい脚を使ってくれた。3歳であれだけやれれば大したもの。体調を見て最終的に(出否を)決めます。来週もゲート練習をします」と意欲的に話した。
ペルーサは、またも出遅れに泣いた。1馬身置かれて最後方からのレース。4角を迎えてもまだ17番手。万事休す。誰もがそう思った直線だったが、そこから猛烈な巻き返し。出走18頭中最速となる3F33秒6の末脚を繰り出し、前の15頭をまとめてかわしたが、ブエナビスタには2馬身届かなかった。
悲願のダービー制覇へ。藤沢和師の40年近い競馬人生の結晶がペルーサ。ダービーには延べ13頭を送り、02年シンボリクリスエス、03年ゼンノロブロイの2着が最高。G1・21勝を挙げている名将でも届かないのがダービーの勲章だ。
≪美浦≫関東のエース格ペルーサは9番に決定。津曲助手は「ここならロスのない競馬ができる。レースが上手なので枠は気にしてなかったけど、外を引いて外々を回されるよりはいい」とニッコリ。27日は軽めの運動。「きょうは歩様を見る程度だけど、追い切った後の雰囲気もいい。ここに来て、プライドのようなものにじみ出てきた」と進化を感じている。トーセンアレスの鈴木康師は「一番いいところで素晴らしい。あとはゲートをうまくクリアすれば」と真ん中の10番に笑顔。11番となったハンソデバンドの田中助手は「外過ぎず、内過ぎず。いいんじゃないですか?体調だけはいいので頑張ってほしい」と奮闘を誓った。
ペルーサは28日、横山典を背に坂路を1本。4F58秒0~1F15秒1で軽快に駆け上がった。最終追い切り後の気配も上々とあって、藤沢和師は「当日まで油断はできないけど、ここまで順調に来られたことが一番」と笑顔。「皐月賞組は強いけど、(この馬も)負けていないというのは結構凄いと思う」と悲願成就への手応えをにじませていた。
態勢は整った。無敗でのダービー制覇を目指すペルーサは土曜朝、北Cコースから坂路へ。ネオスピリッツ(5歳1000万)を前に置いて、4F56秒0~1F14秒1と軽快な動きを見せた。適度に気合も乗って上々の気配。藤沢和師は「特別なことは何もしていないけど、順調に来ている。穏やかな馬だし、いい感じに来ているんじゃない」と落ち着いた表情を浮かべた。
2番人気のペルーサは考えられる最悪のシナリオで6着に沈んだ。スタートで痛恨の出遅れを喫し、道中は後方から3番手。しかも、流れは超スロー。3角手前から外を通ってポジションを上げていったが、直線半ばで脚色が鈍った。
藤沢和厩舎2頭は芝コースで豪華3頭併せを披露。内シャイニンアーサー、中ミッションモードの併走に、外から毎日王冠を目指すペルーサが併せる布陣。3頭が呼吸を合わせるかのように併入した。藤沢和師も「みんないい動きじゃないか」と満足顔。シャイニンについては「馬が大きくなった。ノリ(横山典)も"もうブリンカーはいらない"と言ってくれたし、楽しみはある」と手応え十分。ミッションも「札幌の前走はいいレースをしていたし、1回使った強みがある。体質もしっかりしたし春とは違う」と強気だった。
秋の東京開幕週を飾るのは「第61回毎日王冠」。今年のダービーで2番人気に支持されて6着に敗れたペルーサが古馬に挑戦状を叩きつける。クラシック路線に目を向けず、ここから天皇賞・秋へ挑むことになった。管理する藤沢和師は96年にバブルガムフェローで同レース3着から天皇賞を制覇。この馬の今後の活躍を占う意味で大きな一戦となりそうだ。
◆ 素質馬がいよいよベールを脱ぐ ◆
春の実績を買われて1番人気に指示されたペルーサだったが、ダービー同様に痛恨の出遅れ。最後方追走から追い上げたものの、5着が精いっぱいだった。「ゲートを跳び上がるように出て、バランスを崩してしまった。返し馬からテンションも高かった」と安藤勝。藤沢和師は「天皇賞目標は変わらない」としながらも「ゲートが話にならない。また、一から練習し直し」と渋い表情だった。
雨が降りしきる開門直後の午前6時。ダービー切符を懸ける藤沢和軍団3頭が快走した。3戦全勝のペルーサは同じく青葉賞出走のリリエンタール、先輩のレンディル(4歳1000万)と一緒に芝コースへ。直線は最内に入り、横山典が手綱を抑えたままで楽々と併入した。3週連続、追い切りの手綱を取った横山典は「順調の一言でいいのでは?まだ3戦で子供の面もあるから、あとは経験を積んでいってもらえればね。(阪神への)輸送した反動もなさそうだし、元気もいい。扱いやすいように厩舎の方も調教を積んでくれているし、乗りやすい馬。レースで勝てるかは運もあるから」と悠然と構えた。一方、藤沢和師も「(前走の)若葉Sが3歳のこの時期にしては速い時計。強い調教をしなくてもいい馬なので、時計(5F66秒6)も予定通り」と無傷V4でダービー参戦の目算だ。
新たなダービー候補誕生に府中が揺れた。ダービートライアル「青葉賞」が1日、東京競馬場で行われ、単勝1・4倍の圧倒的1番人気に支持されたペルーサが4馬身差圧勝。無傷の4連勝で初重賞制覇を飾るとともに、世代の頂点へと力強く前進した。2着トゥザグローリーまでがダービーの優先出走権を獲得した。
新たなダービー候補の誕生に府中が揺れた。ダービートライアル「青葉賞」が1日、東京競馬場で行われ、単勝1・4倍の圧倒的1番人気に支持されたペルーサ(牡3=藤沢和)が4馬身差で圧勝。無傷の4連勝で初重賞制覇を飾るとともに、世代の頂点へと力強く前進した。2着トゥザグローリーまでがダービーの優先出走権を獲得した。
ゲートは出た。しかし、ペルーサはいつもと違う競馬に戸惑いを隠せなかった。好スタートから道中は好位の4、5番手を追走。いい形で競馬ができたが、最後に伸びを欠いた。
報道陣に囲まれた安藤勝に落胆の色はなかった。3番人気の支持を集めたペルーサは課題のスタートをクリア。道中5番手の積極策から、懸命に4着に粘り通した。3週連続美浦に駆けつけ、ゲート練習に励んだ安藤勝は「何とか我慢して五分に出てくれたが、前に行ったことで馬に戸惑いがあったかな?(2周目)3コーナーで突っ込めるスペースがあったけど、ちゅうちょする面もあった。練習の成果は見られたし負けても成長を感じた」と振り返った。
午前4時の美浦トレセン。寒暖計は0度を示していた。手先がしびれるような寒さの中、ペルーサは堂々とした脚取りで坂路下の角馬場に現れた。カクテル光線に栗毛が鮮やかに浮かび上がる。トモ(後肢)の張りもうっとりするような素晴らしさだ。「せっかく朝早く起きたのだから、馬体を見ていってよ」と報道陣に声を掛けた藤沢和師。有馬記念3勝の名調教師にとっても自慢したくなる仕上がりなのだ。
5着だった毎日王冠、ブエナビスタを猛追した天皇賞・秋(2着)、しんがり一気の強烈な末脚を見せたジャパンC(5着)は、すべてメンバー最速の上がり。今秋のペルーサはインパクトこそ十分だが、ゲート難さえなければと思わせる内容ばかりが続く。藤沢和師も「前科者だからな」と自虐的に語っているが、今回のスタートに関しては自信をのぞかせる。
ジャパンC5着後、みっちりとゲートでしごかれてきたペルーサ。並の馬なら心身ともギリギリのはずだが、この馬のスケールは、やはり規格外だ。24日朝は坂路を2本(4F61秒9、57秒3)。2本目はラスト1F14秒0と気持ち良く脚を伸ばした。「状態に関しては文句のつけようがないね」。藤沢和師も納得の笑みだ。
ペルーサは北馬場に登場。朝日に照らされてピカピカの馬体を誇示しながら、レンディル、ネオレボルーション、ウォンビーロングの3頭を先導して北C(ダート)コース入り。ダク(速歩)と軽めのキャンターで1周した。その後は森林馬道でリラックス。ゲートには通さずに引き揚げた。「追い切り後も状態は変わらない。いい感じできているよ」と藤沢和師は明るい表情で語った。 【有馬記念 追い切り 枠順泣き笑い】
有馬記念(G1、芝2500メートル、26日=中山)は強力世代の3歳勢から目が離せない。22日、美浦ではペルーサ(牡、藤沢和)が、芝コースを5頭縦列の先頭で周回してそのまま2馬身先着。馬なり併入の藤沢流とは異なる形で、最終追い切りを行った。ゲート対策を積み、スタートを決めた時の予行演習とも取れる。
実戦を想定したデモンストレーションなのか?22日の追い切りで、降雨で湿った美浦芝を、ペルーサが同僚の古馬4頭を先導する形で先頭を切って周回していく。残り1Fでミッションモード(3歳1000万下)が内から迫ると、待っていたかのように鞍上の安藤勝が軽く合図を送る。即座に反応したパートナーはスッと相手を引き離して、余力残しのまま、1馬身の先着を決めた。
大一番に向けて抜かりなし。ペルーサが安藤勝騎手を背に躍動した。
【スポニチ予想陣緊急討論6】鳥谷越 ペルーサは本当に怖いですよ。この秋、アンカツさんが美浦に何度足を運んだことか。JCにしても、他の外国馬がなかなかゲートに入らず待たされた結果、出遅れてしまっただけで...。天皇賞・秋(2着)にしても、出遅れてもなおあの剛脚。この中間も練習は入念に積んでいるし、偶数枠でも引けば、ポンと出る可能性も。もし、出たら逃げちゃうかもしれない。
3週連続で美浦に駆け付けた主戦・安藤勝がペルーサにまたがり、約1時間その背中の感触を確かめた。坂路を2本(4F66秒1、62秒1)軽めに流し、北馬場のコース内にあるゲートへ移動。ゲート内で駐立させる練習を行った。鞍上は「ゲートでもたれるところはなかったし、進歩しているね。ここまで来たら意地になってきたよ」と何としてでもスタート決める構えだ。
あと6日と迫ったグランプリ「第55回有馬記念」。注目の1頭ペルーサがゲート難克服へ、ついに目覚めた。連日の猛特訓が実を結び、今ではゲートの速い馬と併せてもトップスタートが切れるほど。前人未到の有馬記念4勝目を狙う藤沢和雄調教師(59)にとっても頼りになる愛馬が今度は能力全開だ。
ダービーから4戦連続で出遅れ、ジャパンCで5着に終わったペルーサ(牡3=藤沢和)の有馬記念出走が15日、正式に決まった。課題のゲート難克服が出走の条件になっていたが、この日のゲート練習で最も速いスタートを決め「レースではハナを切る2頭より速く出られたね。これなら大丈夫」と指揮官は出走へゴーサインを出した。
ダービーから4戦連続で出遅れ、ジャパンCで5着に終わったペルーサ(牡3=藤沢和)が8日、主戦の安藤勝を背にゲート練習を行った。坂路2本目に4F53秒8で追い切った後、南馬場2コーナーそばのゲートへと移動。合計6回、9分22秒にわたってゲートに駐立させた。

