決断を迫られる瞬間

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一気に寒くなりましたね。
お外の猫さんたちはどこで雨風をしのいでいるのでしょう。

キジトラ母さんに育てられた子猫たちは5匹いました。
そのうち4匹保護をして、1匹、手術してリリースをした男の子がいます。
賛否両論あるとは思うのですが、どこかで線引きをしなくてはなりません。

その線引きは正しかったかどうかいつも心の片隅にひっかかっていて、
寒い夜にはどうしのいでいるのだろうと気がかりです。

暑さ真っ盛りの夏、保護した時子猫たちは4カ月に入ろうとしてました。
ケージの中でご飯をあげるよう慣らしてもらっていましたので
それはあっさりと5匹まとめてご飯をあげてる最中にケージの扉を閉めるだけで捕獲できたのです。

大変だったのはそれからでした。
キジトラ母さんにしっかり野良にゃんとして育てられた子猫たちは
病院に連れてくキャリーに入れることすらままなりません。
うっかりキャリーに入れそこなって部屋に放牧してしまうと
ノミ害はもちろんのこと、再捕獲は捕獲器が必要なほど。
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カバーしてた布をめくるだけでおびえた目で右往左往。
ご飯も水もトイレもぐちゃぐちゃにひっくり返してしまい、
仮置きの台所はゴミ屋敷もさもあらんといった様相。

猫同士固めていては人間になつくことは決してないので、
100均でワイヤーネットを買ってきて5コのケージをつくり、洗濯ネットで1匹ずつ身動きできないようにして移動。
そしたら、その晩、さびしがってか5匹のうち一番体も声も大きな子が音頭をとって一晩中呼び合っての大合唱。
寝不足なのはいいとしても、うちはオンボロマンションだから
夜中は隣の物音や話し声が筒抜けなので気が気じゃありません。
とうとう明け方、隣の方から苦情をいただいてしまいました。

一緒に捕獲をした方に泣きついて
1匹ずつ預かってもらいうちに3匹残りました。

2日目にはあきらめておとなしくなった2匹とはうらはらに
一番体も声も大きな子は2日目も丸一昼夜鳴き続け、
私を見ると怒り、体当たりでケージ越しに攻撃、餌にも水にも手をつけません。

無理に家猫修行をさせるのは、この子猫にとっては苦痛でしかない。
それでも自分が覚悟さえすれば長期覚悟で家猫修行をさせることは可能でした。
でも、ぢょりさまは雄猫が大嫌い。受け入れないのは目に見えています。

いろんな起こりうることを想定して、手術後リリースを決めたのですが
大変なのは目に見えてるから、自分に言い訳して自分の利益を優先したんじゃないかと今でも迷うことはあります。
自分が関わることによってそのこの後の猫生を変えてしまう重さも重々承知です。

でも、自分のキャパを超えてしまったら、それこそ猫が不幸になる。

いくらでも保護できるスペース、不自由ない金銭、近隣に迷惑にならない環境、
何より自分の精神的余裕、そういったものすべてが自分のキャパに含まれます。
目の前の命に対して、迷わず救える自分のキャパ増やしに精進すること、それに尽きるのでしょう。

どこで線引きするかは、いつも突きつけられる究極の選択です。

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このページは、ひとみんが2010年9月24日 12:19に書いたブログ記事です。

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