2006年09月22日

FIP猫伝染性腹膜炎

FIP猫伝染性腹膜炎とは

ネコ腸コロナウイルスが非常に運悪くそのネコの腸内で
突然変異を起こし発症する力の強いFIPウイルスに変化し、
それに対してネコの体内で強いアレルギー反応(免疫系のバランスが崩れる)が
起こってFIPを発症するというのが現在一番有力な学説だそうです。

コロナウィルスに感染した猫の中で、FIPに突然変異し発症するのは10~20%と、
発症率は低いが、発症後の死亡率はきわめて高いといえます。

では『なぜ、突然変異を起こすのか?』についてはまだ解明されていませんが、
元々免疫系統の弱い個体であったり、妊娠や手術、発情過多による体力消耗、
多頭飼いによる縄張り争い、…などのストレスが大きな要因だという説が有力です。

出典はAll About Japan

※さまざまなサイト、文献によるとこのFIP猫伝染性腹膜炎は研究途中で
学者さんも獣医さんもはっきりわかっていないというのが実情だそうです。

実際の症状や詳細はこちらもご参照ください。

FIPについてと介護法など
http://wwwa.ncv.ne.jp/~hkatoint/fip.html

P-WELL FIPについて(監修:赤坂動物病院 ディレクター石田卓夫(猫専門の第一人者の先生だそうです))
http://www.p-well.com/health/clinic/cat/cat-fip.html

日本臨床獣医学フォーラム(代表石田卓夫) FIPについて
http://www.jbvp.org/petlovers/cat_name_densen.html#07

FIP抗体価検査

ネコ腸コロナウイルスの自然感染では、ネコの体内で抗体が作られます。
ネコ腸コロナウイルス抗体価の「陽性」または「陰性」のいずれかのチェックを行い、
健康または病気のネコが過去にネコ腸コロナウイルスの『どれかの株』に感染したかどうかを調べます。
現在の抗体価検査ではこれによって作られたネコ腸コロナウイルスの抗体と、
FIPウイルスの感染によって作られた抗体を血清学的に識別することはできません。
血清中のネコ腸コロナウイルス抗体価を検出するだけで、
特定のFIPウイルス株に対する特異血清抗体を検出しているのものではありません。

ですから、ネコ腸コロナウイルス抗体価だけでFIP発病と確定診断をつけることはできません。

出典はAll About Japan

FIPの数値については、大きく分けて2社の機関があります。
エイミスとマルピーと言う血液検査機関があります。
検査機関によっては数値の表現の仕方が異なります。
獣医さんを通して検査する事になるので、どちらの検査機関か効いておくと良いでしょう。

出典はシャイニングムーン

※現在はこの検査をコロナウィルス抗体価検査と呼ぶようになってきたそうですが、
まだまだかなりの動物病院でFIP抗体価検査と呼ばれているようです。

FIPの診断材料

FIPであることの診断には、抗体価検査が必要です。
この数字は、コロナウィルスに対する抗体の数字です。
FIPとはコロナウィルスの変異したもので、FIPであることを断定できる検査はありません。
コロナウィルスがある限り変異する可能性があると言われています。
数字の大小はFIP発症とどの程度関係があるのかあまりよくわかりません。
そして、コロナウィルスであれば、抗体価は数週間程度で一気に下がるそうです。
FIPの場合その減り方は少ないそうですので、2回の検査を行うことが多いのです。

また、判断には総蛋白とγグロブリンの数字を見ます。
γグロブリンが高く、抗体価が高いことと、臨床症状を見て、
医師はFIPであると、確定までいかずとも診断するようです。

出典 FIPで猫さんを亡くされたもなかの庭

コロナウイルスの抗体価の高低は、あまり発症には関係ないらしいけど、
800という数字は、日本全国の猫の約半数が持っている数字で、とっても一般的な数字だそうです。

出典 FIP克服(FIPの誤診断を受けた)美奈子日記

※また参考までにFIPで検索すると必ずいきあたる病院があります。

赤坂動物病院 医療ディレクター石田卓夫先生
近所で詳しい血液検査をしてもらい、各グロブリンの値とTPを出し、
その表を赤坂動物病院にファクスしておいて、石田先生の電話診察を受けることも可能だそうです。
値段も決して高くありませんので上記病院にお電話にてお問い合わせするのも手だと思います。

感染について

コロナウィルスは唾液、糞尿、食器などから伝染しますが、 FIPウィルスは伝染しないと考えられています。
コロナは腸にいますが、FIPウィルスは腸の中にいるわけでなく、
外部に排出されない、というのがその理由だそうです。
同居猫を隔離する必要は感染という観点からは必要ないと思います。
同居猫さんが絶対コロナウィルスに感染していないのであれば、
隔離して感染させないのもありだと思いますが、コロナウィルスに感染したとしても
それがFIPウィルスに突然変異するかどうかは、 個々の免疫力の問題になってくるので
同居猫さんには免疫強化のサプリメントを与えてみるというのも手です。
しかし、コロナウィルスは日本の多頭飼育の猫たちはほとんどが感染している
あるいはしていたと考えられており、 コロナウィルス自体は感染力も弱いため、
消毒も神経質になる必要はないとのことです。

参考 【猫の病気】体験談・新情報等コミュより

処方について

現在の病院では対処療法しか対応していないと思います。
皮下点滴、ステロイドとインターフェロンを投薬されることがほとんどですが
どの闘病日記を見ても一時的に熱をさげたりするのには有効ですが
ステロイドは栄養の吸収をさまたげたり、他の病気に対する免疫まで奪ってしまうため諸刃の剣といえます。
また、ステロイド、抗生物質は肝臓に負担がかかるため、肝機能の数値
なども気をつけなければならないと思います。

なので自然療法や漢方、サプリメントなどの使用を考える飼い主さんも増えてきています。

例えば、ビタミンCは体内でインターフェロンを作るのを助ける働きがあるそうです。
インターフェロンを外部から注射するより、
自力でインターフェロンを体内から作れた方が長い目で見たときに
病気に対して体を強くするというのには役に立ちそうだなと思います。

参考 【猫の病気】体験談・新情報等コミュより

サプリ等の販売サイト

発症した子にも効いたという症例もありますが、コロナウィルスへの感染の可能性がある子は
普段から免疫をあげるために利用するとよいのではないでしょうか。
シャイニングムーン
アイコーポレーション
漢方の佐野薬局別館
発症した後はこのようなおだやかに体に効く薬では時間がないという話をよく目にします。
発症した後は相当苦しませてしまうことになりますし、その姿を見ているのもつらいものだと思います。
あのときからやっておけばよかったと思うのは目に見えていますので今から利用しておきたいと思っています。

また参考までにFIP克服された闘病日記がございましたのでリンクを貼っておきます。
CATS STYLE & MORALS OF LIFE