朝。
自宅の階段を降りてガレージに向かう。
とっくに目が覚めて出撃準備万端のミ・エストが待っている。
「おはよー今日はどこに向かう?」
「おはよ!今日も職場の往復頼むよ~」
セルをまわすと、鼓動と同じ力強いエンジン音。
「んじゃ行きますか~!」
そんな気持ちが通じているような感覚。
ただの機械。
ただの思い込みだとわかってる。
でも、確かに、見えない絆がここにはある。
早朝発。
ミ・エストは寒さに安定しないこともあるけれど、
一緒にどこか知らないところに向かうときは
同じようにドキドキワクワク。
そんな気持ちが通じてるような感覚。
昔の人はモノにも心が宿ると信じていた。
ワタシもそう思う。
大切にした分だけ、応えてくれる。