KI*ZU*NA -ARATANI-
哀悼の光。
去年に引き続き、全照明を消して、
哀悼の光を照らす東京タワー。
「絆、新たに」
どういう意味がこめられているのだろうか。
サンケイ新聞でこんな記事を読んだ。
以下全文引用する。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130309/waf13030921310029-n1.htm
東日本大震災で発生したがれきを受け入れない堺市が、復興予算約86億円をごみ処理施設の新設費などとして受け取ることが9日、分かった。がれきの処理に困った環境省が、受け入れを検討しただけの自治体にも復興予算の交付を決めたためだ。小さな自治体の年間予算にも匹敵する巨額の資金だけに、「本当にもらっていいのか」と疑問の声も上がっている。
堺市によると、同市堺区の大阪湾の臨海部に建設総額約182億円のごみ処理施設を整備中で、今年4月に供用開始を予定している。
市は昨年1月、この施設の建設事業費と老朽化している東区のごみ処理施設の改修事業費のうち、約86億円分を平成24年度の国の交付金対象事業と位置付けた。国の交付率に基づき約40億円を要望し、残る約46億円分を地元で負担する予定だった。
しかし国は同4月、「堺市はがれき処理を検討している」として、市が求めていた通常枠の交付金ではなく、新たに設けた復旧・復興枠などでの措置を市に打診。約40億円に加え、地元負担の約46億円分も復興予算で交付する枠組みを示した。
市はがれき受け入れを決定していなかったが、国が「検討レベルでも交付条件に当てはまり、結果的に受け入れることができなかった場合でも返還を求めない」としたため、交付を申請。同6月にがれきの全体量が判明し市が受け入れなくても対応できることになったが、手続きは進行。同10月に交付が決まった。
開会中の定例市議会で市議からは「一部を被災地への義援金とするべきでは」「道義的におかしい」と異論が浮上したが、竹山修身市長は「財源の確保は首長の責務。ありがたくいただきたい」と答弁した。
がれき処理を検討しただけで同様に復興予算を受け取る自治体は堺市のほか、約36億円が交付された埼玉県川口市など6市町3組合ある。堺市の約86億円は突出して高い。
環境省の担当者は「(復興予算は)広域処理を促進させるための起爆剤として計上した予算。がれき処理の検討を促すだけでも十分効果があり、問題はない」としており、返還要請は検討していないという。
国が「復興予算でyou申請しちゃいなよ!」ってことでしょ。
民主党さんよ、事業仕訳とか大々的にやってたけどさ、
あれって
「国の予算が有効に使われているか、本当に必要なものであるかなどの検証・点検を重ねた無駄削減」
じゃなかったのか?
復興増税は、日本全国、被災地の方を含め所得税から徴収されてるのにさ、
被災地から遠く離れた自治体のゴミ処理施設建築費のための増税なのかい?
復興予算は広域処理を促進させるための予算とか豪語してるけどさ、
こちらの記事と合わせるとなんかどす黒い金の流れが見えるようだよ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130307/244677/?P=1
震災発生直後、阪神淡路大震災を超える莫大な量の震災がれきの発生に、国も地方自治体も途方に暮れた。その量は東北地方の中核都市の通常年の一般廃棄物発生量の30年分とも100年分とも報じられた。震災がれきの処理責任がある市町村の対応能力を超えていることは明らかだったため、国直轄処理、県委託処理、広域処理協力など、さまざまな支援措置が講じられた。しかし国直轄処理は民主党政権の方針が二転三転して迷走したあげく、鳴り物入りで「がれき処理特別措置法」が成立したものの、国に期待を表明していた宮城県は既に時機を逸していて見送りとなり、福島県の2市町村で3基の焼却炉が建設されるにとどまっている。県委託処理は宮城県の12市町、岩手県の7市町村が参加したものの、用地買収の遅れなどから本格的に立ち上がったのは震災後1年以上過ぎてからだった。広域処理協力は環境省の依頼に応えて東京都をはじめ多数の自治体が受け入れ表明し、当初は義勇軍の様相を呈したものの、放射能拡散懸念から住民に拒絶されて頓挫する例が相次ぎ、被災地での域内処理の体制が整ったため、現在はほぼ手じまいとなっている。
(中略)
震災がれき発生推計量が下方修正された結果、広域処理協力を中止する動きや、処理終了目標(2014年3月)を前倒しする動きが出ている。環境省発表の広域処理協力状況は、2月22日現在、実施済み、実施中、実施決定済みの自治体が1都1府13県65件、受け入れ見込み量約62万t(岩手県分約29万t、宮城県分約33t)、受け入れ済量約25万tとなっている。このほか協力表明済みが1都1県4件、試験処理実施済みが2県2件ある。環境省は広域処理協力を震災がれき処理の切り札として推進していたが、結果的にはいまひとつ広がりを見せず、協力表明済みなどを含めても全国で71件にとどまっている。
つまりだ。
「がれきの産出量の見積もりを間違えて広域処理がただちに必要」だとあせった国は
「広域処理を促進させるための鳴り物入りの復興予算」を打ち出すも
「いまひとつ広がりを見せず、協力表明済みなどを含めても71件にとどまった」わけで
国直轄処理にいたっては1年間法案すら成立もせず、
国が、がれきを撤去するって主張したにもかかわらず全く後手後手。
結果、自力処理が追いついて、広域処理は必要なくなり
余った復興予算は
全く関係ない被災地から遠く離れた地方自治体のごみ処理場建設費用に使われたっていう結末だ。
86億円も全く復興とは関係ない事業のために投入され
86億円もかけていまひとつ広がりを見せなかったにもかかわらず
十分な効果があったと国は言い張るというわけだ
そんなことのために、増税?
うちらだけならまだしも、東北からも全国民一律徴収?
被災地では去年まではあったボランティア用の助成金がカットされてると話を聞いた。
雇用促進とか、企業誘致とか、
なんならその大阪のごみ処理場建設を東北の企業に任せるとかさ。
いくらでも使い道はあるんじゃないの?
目の前に広がる荒れ果てた土地を前にした焦燥感を
この堺市市長は味わった上でありがたくいただくといっているのか?
こんなわが町のことしか考えない市長におさめられる市民はなんと不幸なことか。
そしていつもいきつく思考の袋小路。
今まで、復興対策についてはどんだけ国の施策に腹を立ててきたかわからないけど、
そのたびに、腹立たしいってブログで騒ぎ立てるだけの自分。
こんなことを書いたってなんの牽制にもならないし、
そんなに腹立つなら自分でやってみろって言われると言葉を失うだけ。
一時期の声高に原発反対!って叫んでただけの人たちとなんら変わらない。
(注:あくまでちゃんと継続して反対の信念を持った原発反対の団体の人たちのことではありません。
一時期都内の自己保身のため(にワタシは思えました)原発反対デモに単に集まって大騒ぎをした人たちのことです。
あのデモに参加した人たちは今でも信念を持って原発反対の運動を続けているんでしょうか?)
じゃあ、国に対して腹立たしいなら、どう働きかければいいんだろう?
何ができるんだろう?
答えはずっとわからないまま月日だけが経っていく。
ふがいない自分。
もう2年。
でも。
まだ2年しか経っていない。
私らにとっては、あの日はこうだったよね・・・と思い出す日かもしれない。
でも、まだ帰れない人が、日常に戻れない人が、
現実と苦闘している人たちが今この瞬間もたくさんいる。
それぞれの東日本大震災。
前に進んでいくためにはただ思い出すだけじゃ、忘れないだけじゃ、ダメなんだ。
過去のことじゃない。
今現在も続いていることなんだ。
「絆、新たに」
あの日、日本中が思いを、心を寄せた。
皆が祈って、自分に出来る精一杯の支援をやった。
私たちはその思いやりの心を、もっているのだから。