猫虐待の被告公判

猫虐待の被告公判

動物虐待で実際に逮捕につながることなど、殆どありません。
立件できないからです。
私が手伝いに通っていた栃木の動物避難所のマスターが
廣瀬被告が虐待して川に投げ捨てた子猫を川崎まで出てきて根性で捜し出し、
逮捕できた虐待事件の公判が25日ありました。

 譲り受けた猫を虐待したなどとして、動物愛護法違反と詐欺罪に問われた川崎市麻生区、無職広瀬勝海被告(45)の第2回公判が25日、横浜地裁川崎支部(駒井雅之裁判官)で開かれ、検察側は懲役3年を求刑し、即日結審した。
 検察側は冒頭陳述で、広瀬被告は昨年11月、猫の保護活動を行う3人から猫5匹をだまし取り、3匹を殺害、2匹を傷つけた、と指摘。論告で、「残虐に殺傷した常習的犯行で、動物を愛護する善良な市民の思いを踏みにじる悪質極まりないもの」とした。
 一方、弁護側は最終弁論で、被告の精神的な状況などから、情状酌量の余地があるとして執行猶予付きの判決を求めた。
 法廷には、厳罰を求める約3万5000人分の嘆願書の一部が持ち込まれ、猫の写真を持ち傍聴する人もおり、すすり泣く声も聞こえた。
 広瀬被告は最後に、「かわいい猫ちゃんを14~15匹も残虐に殺したことを反省している」と述べた。判決は来月23日。
(2012年4月26日12時01分 読売新聞)

公判では虐待の内容が明らかにされたそうです。
しっぽをハサミでちょん切ったり、叩きつけて頭を踏みにじり
耳から血がでて頭がぐしゃぐしゃになるまで踏みつけたり、
鼻をでこぴんの要領で指で弾いたり、浴槽に沈めたり、首をドライバーで刺したり…
中には250のバイクの下にもぐった子猫を捕まえようとしてバイクを倒して下敷きにしたという。
あんな重たいものの下敷きにされた子猫が・・・
福岡で、こげんたちゃんが惨殺されてから、今年の5月6日で10年です。
虐待はなくならない。
うちの超甘えたの、こないだライジャケにしっこした猫コモモも、
子猫のときにもらわれた家のご主人に蹴られたり、投げられたりする虐待を受けています。
なのでコモモの前歯は半分折れています。
コモモはKAZUさんが、譲渡した子猫でした。
ご主人の虐待を、奥様が決死の思いで連絡してくださって、
KAZUさんが取り戻してきた猫です。
里親探しをするためにうちで預かりましたが、
男の人が家に来ると異常に怯えて出てこなくなったり、
知らない人が来ると血尿だしたりしてましたので、
転々として落ち着かない猫生をすごさせるくらいならと、
うちの子にしてしまった経緯があります。
komomo.jpg
こんなにかわいいのに、なぜ虐待できるんでしょう?
コモモも殺されていた可能性は否定できません。
もう亡くなってしまった猫ディーナもうちに来る前は虐待されていたし、
今いる2匹のクロネコ、サビネコも虐待されていた猫です。
クロネコくるんは今でも家庭内野良状態で触ることもできませんし
大きな猫は貰い手が少ないし、心に傷を負った猫をケアするのは大変なことです。
もうお前を傷つけないよ、傷つける人のところになんか渡さないよと
信じてもらえるまで何年も時間がかかったりします。
バイクに乗ったり、馬に乗ったり、仕事で遅くなったりして、
愛が足りなくなると、家は腹いせに荒らされ大変なことになります。
私自身も、もし、譲渡した人が虐待者で、
せっかく虐待から救い出した猫をまた虐待させることになったら?と思うと
怖くて二の足を踏んでしまいます。
ただ、家で預かれる数は限られている。
これ以上新しい命を受け入れるスペースはなく(今でもひと部屋は猫にあけわたした部屋ですしw)
たくさんの命をつないでいってほしいといったKAZUさんの最後の遺言を
反故にしてしまっている自分に葛藤して何度もお墓に足を運んでしまいます。
ナニがあっても、やり遂げきる勇気がないから。
今まではKAZUさんがいてくれた。
でも、これからはひとりでやっていかなければならない。
臆病な私。
そんな覚悟が私にあるのかと自問自答をしにお墓に通っています。
答えは出ないまま。
欧米ではすべての動物虐待者が殺人をおかすわけではないが、
殺人をおかしたもののすべては動物虐待者だという統計も出ていて、
動物虐待者にはきつい処罰がありますし、アニマルポリスなどある国もあります。
宮崎勤元死刑囚も動物虐待者でしたし。
こと動物に関しては、後進国の日本。
今回の求刑もたったの懲役3年です。
所詮器物損壊罪くらいしか適用できない日本の法律です。
生ぬるすぎる、と憤りを感じますが、せめて実刑判決が下ることを心から望みます。

4件のフィードバック »

  1. 動物を虐待する人って、いなくならないですよね。
    せっかく保護して幸せになってほしいと譲り渡した子が
    殺されたら、自分も立ち直れないです。
    ウチの子ももらい手探したけど、結局譲る事が出来ず
    そのまま家にいます。

  2. >くろすけさん
    今回も、保護活動続けられなくなった方いらっしゃいますよね。
    私が譲渡した里親さんたちは本当にいい方ばかりなのですが、
    今保護してるのは飼い易いとはいいづらい子たちなので
    ネットで募集にしても、直接募集にしても、
    知らない人ってのはちょっと躊躇してしまってて。。。
    停まってしまってます。5匹はひとりじゃ有事に責任持って
    全部を助けてあげられるかどうかわからない数なので
    命に責任って観点からもなんかアクションしないといけないんですけどね。。。

  3. 虐待する側も深い心の闇があるんだろうね
    ある意味かわいそうな人なんだろうね
    物言わぬ動物を虐待する行為は絶対に許される事じゃないけどさ
    既に天国に召されたうちの家族だった
    1頭のワンコと2匹のニャンコ
    火葬場での最期のお別れのとき
    「ウチに来て幸せだった?」っていつも問い掛けてしまいます
    たくさんの幸せを貰ったのにその半分も彼や彼女等にお返しできたのかな?って
    その都度自問自答してします

  4. >み~しゃさん
    虐待する人の気持ちは一生わからないですが(わかったところで決して許されることではないですし)、
    他の命を大切にできない人は、自分の命も大切にできない人です。
    親の影響も多分に関係するんじゃないかと思っています。
    生き物の命を尊重する親に育てられた子供は、非常に思いやりのある子ばかりですし。
    家があって、家族に包まれた犬猫はたとえそれが1年だけだったとしてもそれだけで幸せな一生ですよ。
    外で生きる猫らは過酷ですから・・・。

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