日別アーカイブ: 2010年3月30日

江戸川乱歩 人間椅子

江戸川乱歩 人間椅子

松井みどりさんのひとり公演、「人間椅子」を見てきました。
こういった公演は初めてでしたが、
おもしろかった。
wikiのあらすじから抜粋すると・・・
とある洋館に住む作家の佳子は、毎朝夫の登庁を見送った後、書斎に籠もり、ファンレターに目を通してから創作にとりかかることが日課だった。ある日、「私」から1通の手紙が届く。それは「私」の犯した罪悪の告白だった。
椅子専門の家具職人である「私」は、自分の作った椅子にどのような人が座り、どのような屋敷に置かれるのだろう、と妄想に耽っていた。椅子と一緒にいたい気持ちから、納品前の椅子の底に出入り口の蓋を作り、椅子の中に入りこんだ。「私」が入り込んだままの椅子は、市内で外人が経営するホテルのラウンジに運び込まれる。」
「私」は当初の予定ではホテルで盗みを働こうと思っているわけですが、
外国の若き乙女が「私」入りの椅子に腰掛けたことで、
一気に倒錯の世界にのめりこんでいきます。
椅子の皮一枚を隔てたかすかな触覚、嗅覚をたよりに生々しいまでの妄想を抱く「私」
その「私」の欲望はいつしか日本人女性との触れ合いへと向けられます。
そんな折、椅子はホテルから競売に出され、とある洋館へと引き取られる事になります。
ここから物語りはクライマックスに。
松井さんが「佳子」に扮し、「私」からの手紙を読み進めていく形で進められたこの舞台、
激しい動きもなく、登場人物もひとりだけ、なのに引き込まれました。
徐々に「佳子」を襲う恐怖心、嫌悪感と、高まり行く「私」の恍惚と陶酔していく様子がつづられた手紙。
そして「佳子」が今腰掛けている椅子こそが「私」入りの椅子だという驚愕の事実。
「奥様、一生のお願いでございます
たった一度、私にお会いくださるわけには参らぬでしょうか」
んで、衝撃のラスト!
(ラストが知りたい方は続きを読んでね)
飽きさせないというか、あっという間の1時間でした。
舞台裏の方ともお話する機会があったのですが、
ジャンルは違えどやっぱり舞台っていうのはいいなぁ?としみじみ。
舞台裏の方々ってのは職人さんなんですよねぇ。
そしてその職人さんがいないと成り立たないんですよねぇ。

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